ネイリストは国家資格になるの?!ネイル資格の現状と今後について

ネイリストは国家資格になるの?!ネイル資格の現状と今後について

ネイリストになりたいけれど、資格の種類がよく分からない・・・
国家資格なの?
難易度は?

ネイリストの資格を調べると、いくつか種類が出てきます。
ただし、これらネイリストの資格は国家資格ではありません。
日本では全て民間資格なのです。

★種類や難易度についてはこちらへ
ネイル資格の種類が知りたい!どれを取得すべき?取得すべき順番は?

 

一方で、まつ毛エクステなどを行うアイリストには国家資格が必要です。
アイリストは国家資格が必要なのに、なぜネイリストの資格は国家資格ではないのでしょうか?
不思議ですよね。

また、今後ネイリストが国家資格になることはあるのでしょうか?

国家資格はなんだか難しそうなイメージがある・・・
国家資格になるかもしれないから、今のうちに資格を取得した方が良い?!
国家資格になったら何が変わるの?

そんな質問にお答えします。

 

 

  1. そもそも国家資格とは?
  2. アイリストに国家資格が必要な理由と経緯
  3. なぜアイリストには国家資格である美容師免許が必要なの?
  4. 世界のネイリスト資格事情は?
  5. 日本のネイリストは国家資格でないのはどうして?
  6. もしもネイリストが国家資格になったら?今の検定資格を持っていれば良い?
  7. まとめ

 

そもそも国家資格とは?

「国家資格」と聞けばなんだかすごそう・・・!難しそう・・・!というイメージがあるかも知れません。
医者や弁護士などの国家資格は受験にも条件があり難易度ももちろん高いですが、国家資格の中には自動車の普通免許をはじめ多くの人が取得出来るものまで、レベルは様々です。

国家資格とは、法律に基づいて国や国から委託を受けた機関が実施する資格のことを言います。
国家資格を持つと言うことは知識や技術を、国によって認められているということなのです。
国から職業的な地位を保障され、社会的な信用度も高くなります。

 

アイリストに国家資格が必要な理由と経緯

日本でまつ毛エクステが流行しはじめたのは、2004年ごろからだと言われています。
もともとまつ毛エクステは資格がなくてもできる施術でした。

そのため無資格でのアイリストが急増し、施術・接客レベルが低下、まつ毛エクステ用の接着剤による健康被害が消費生活センターなどに多く報告されるようになりました。

「目が腫れて開けられない」
「充血して涙が止まらない」

などの相談が急増しました。

これを受けて、2008年に厚生労働省から「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」が通達されました。
アイリストとして施術をするためには、国家資格である美容師免許を必要とすることを定めたのです。

健康被害の件数やその深刻度から、しっかりと国として消費者を守っていかなくてはならないということですね。

 

なぜアイリストには国家資格である美容師免許が必要なの?

美容師免許は美容師の資格だと思いますよね。
しかし、美容師免許とは元々「首から上の容姿を美しくする」際に必要な資格となっています。

まつ毛も確かに首から上ですね・・・!

また、免許取得のための勉強内容に衛生管理などの項目が含まれていることから、アイリストも学ぶ必要があると判断されました。

確かに、目に対する施術リスクと爪に対する施術リスクでは、どう考えても目に対する施術の方がリスクが高いですよね。
最悪の場合は失明につながる可能性もあります。

このような理由から、まつ毛エクステは美容師法の「美容」に該当するとされ、アイリストには美容師免許が必要となりました。

ちなみに美容師法により、まつ毛エクステを行う場合は届出を出すことも必要です。
無資格営業や届出を出していないまつ毛エクステサロンは違法となります。
(違反した者は美容師法違反で50万以下の罰金などが課されます)

ただし、美容師免許はすぐには取得出来ません・・・!
美容師免許を取得するためには「美容師国家試験」を受験しなければなりません。
その試験を受けるためには美容師の学校などに2年以上(通信は3年以上)通わなければいけません。

今までまつ毛エクステサロンをやってきた人たちは、いきなり2年も美容学校に通わなければならなくなり、多くの方が困ったようです。

想像するだけでも大変ですね・・・!

 

世界のネイリスト資格事情は?

海外でのネイリストの多くは国家資格が必要な職業です。
アメリカ、韓国、オーストラリア等でのネイリストは国家資格が必要です。

アメリカでは州によって定められた公式な資格ライセンスがないとネイリスト業は行えません。

ではなぜ日本のネイリストは国家資格にならないのでしょうか?

 

 

日本のネイリストは国家資格でないのはどうして?

大きな理由としては、アイリストと違って美容法に当たらないからです。

ただし、刃物(ニッパーなど)や薬剤を使用していることから、実際にはグレーゾーンだとも言われています。(JNECは大きな組織として発展してきているので、影響力があるという噂も・・・)

もしもアイリスト同様に美容師免許が必要になった場合、取得まで2年から3年かかるため、現在ネイリストとして働いている人たちは、たちまち立ちゆかなくなってしまいます。
そのようなネイリストの現状も考えると、すぐに国家資格へ移行するのは、なかなか厳しいですよね。

 

もしもネイリストが国家資格になったら?今の検定資格を持っていれば良い?

2012年7月には「ネイリスト技能検定」は一民間資格組織から、内閣総理大臣認定資格の公益法人へと変化しました。
資格の名称もJNEからJNECへ変更になりました。
つまり、国家資格ではないですが、国として認める資格の一つだとお墨付きをもらったわけです。

その際、前身のJNEの資格を持っている人に対しては、新試験の免除などの措置がありました。
そのため、もしもネイリストが国家資格になった場合は、現在のネイル検定保持者に対して免除などの可能性もあると言えます。

そして、もしもネイリストが国家資格となった場合、その資格を持つ人だけが施術可能となるので、ネイルサロンの数は減ると考えられます。
良い点としては、ネイルサロンはより確かな技術の向上に繋がると思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ネイリストは国家資格でないですが、内閣総理大臣の認定資格として国から認められています。

しかしながら、現在の状況を見てみるとネイリストがすぐに国家資格になるかという点については、なかなか難しいと思われます。
とは言え、国家資格であってもなくても、ネイリストとしてお客様に施術する以上、確かな技術を提供すべきです。
ぜひ現在のネイル検定にチャレンジしてみてくださいね!