JNEC認定モデルハンド詳細情報!検定用モデルハンドの特徴は?

2022年10月に3年ぶりにリアル開催された『ネイルエキスポ』においてネイル検定試験の重大発表がありました。
2023年10月(秋期)ネイリスト技能検定試験から、従来のハンドモデル同伴での受験に加えて、JNECが指定する『認定モデルハンド』での受験が可能になりました。要は人形の手、トレーングハンド(通称ハンドくん)での受験が可能になるのです。
まだ開示されている情報が少ないのですが、エキスポで出た最新の情報をまとめてお伝えします。

※本記事はエキスポのデモンストレーションステージの内容をまとめております。一部の言葉や画像は引用となりますので、詳しくはこちらをご確認ください→認定モデルハンドデモンストレーション動画 

また本記事の画像はデモステージ動画の引用となります。引用元:https://www.youtube.com/watch?v=aOCKTegmVaU 参考:http://www.nail-kentei.or.jp/

 

認定モデルハンドになった理由

認定モデルハンドになった経緯やその理由は何でしょうか?デモステージにて語られた内容とNAIL&YOUの見解を交えて解説します。

  1. ネイルケアの実技を重視したい

  2. モデル探しの負担を軽減したい

  3. コロナ対策

 

1. ネイルケアの実技を重視したい

ネイルケアの練習をもっとネイリストにしてほしいと考え、ルースキューティクルを人工的に作れないかと10年ほど前から研究をしていたそうです。そしてようやくそれに近いものができあがり、検定試験に導入する流れとなりました。

 

2. モデル探しの負担を軽減したい

失格

検定試験の際にモデルのドタキャン、遅刻、宿泊の手配負担など試験を受けるにあたっての不安要素を取り除けることとなりました。認定モデルハンドを使用することで誰でも公平に、同じ条件で検定試験を受けられる環境となります。ただ、人の手で試験を受けたい方は従来通り、ハンドモデルを連れてきての受験も可能です。

 

3. コロナ対策

フェイスシールド着用のネイリスト

エキスポ会場では明言されていませんでしたが、2020年9月より新型コロナ対策として検定級によってはトレーニングハンドを使用しての受験となっていました。
また、会場の人数を考えて受験申し込みをしても受験できるかどうかは抽選によって決まる、という受験生にとっては過酷なものでした。(抽選がない場合もあり)今後は認定モデルハンドを使用することでこれらの条件が緩和され、申し込みをしたら受験できるようになると思われます。

 

 

主に上記3つの理由で認定モデルハンドに踏み切ったようです。実際に国家資格である美容師免許の試験も、人間のモデルでの試験から人形の頭であるモデルウィング使用へと変更している経緯がありますので、コロナがあってもなくても認定モデルハンドへの移行はあったと考えられます。

 

 

認定モデルハンドの価格と発売時期

 

今後のスケジュール

認定モデルハンドの発売、使用スケジュールは以下の通りです。※スケジュールは変更する場合があります。正しくはJNEC公式サイトにてご確認ください。

 

 

2023年1月下旬 製品詳細、正式販売価格、購入方法等発表 JNECのホームページにて発表される予定です。こちらをチェック→JNEC公式サイト

2023年2月 認定モデルハンド販売開始 

2023年3月中旬 実技試験の内容、実技採点基準の開示 

2023年7月下旬 秋期ネイリスト技能検定試験工要項を開示

2023年10月以降 ネイリスト技能検定試験1級、2級、3級 導入

 

 

価格、セット内容

 

<第1期認定商品>
【セット内容】

● モデルハンド本体 右・左=各1個
●ネイルチップ10指付=2セット
●ルースキューティクルシール ※50指付=1枚
●両面テープ20指付=1枚
※今回認定されたルースキューティクルはシール状のものです

 

販売予定価格:14,300円(税込)

注目すべきは価格です。一般的なトレーニングハンドが3,000円ほどなのに対して認定モデルハンドはかなり高いですね。
ネイルチップやルースキューティクルシールなども消耗品のため、練習をしていくうえで購入をしていかなければなりません。こちらのネイルチップやルースキューティクルシールの価格は未発表のため、今後の情報に注目です。

 

 

認定モデルハンドの特徴 徹底解説!

 

検定用の認定モデルハンドは一般的なトレーニングハンドと異なる部分があるようです。ケアに特化したハンドとなっており、特にキューティクルがリアルに再現されています。質感もとても柔らかく、より人の手を再現しています。具体的に認定モデルハンドの特徴を解説していきます。

 

  1. 指の間隔があいている

  2. 親指の爪が上を向いている

  3. 手の裏面には穴が開いている

  4. とても柔らかい質感

  5. 施術しやすい安定感

  6. 認定ネイルチップ

  7. 認定ルースキューティクルシール

 

 

指の間隔があいている

ハンドモデルが手を差し出した際に、自然と指が開くように指の間隔があいています。これまでのトレーニングハンドの指を広げたり、あげたりして一本一本施術をするやりにくさが軽減されました。それぞれの指を持ちやすくなりました。

 

親指の爪が上を向いている

施術がしやすいように親指の爪は上に向いています。人間の手で行う場合、手を回してわざわざ親指の爪の面を上に向けて施術していましたね。この変更により、認定モデルハンドをアームレストに置いたまま施術できるようになりました。

 

手の裏面には穴が開いている

これは制作時の仕様のため、どうしようもない部分のようです。おそらく人の手に近い感触を出すために、空気孔として必要なのだと思われます。
ただし懸念点としてはここから水や消毒液など様々な液体物が入ってしまうこと! 2級や3級はケアもあるため、ィンガーボウルにいれたら水が入ってしまうトラブルもありそうです。水が入ってしまったら、穴から水を出してよく乾燥させてください、とのことです。

 

とても柔らかい質感

より人の手に近づくよう、通常のトレーニングハンドよりも柔らかい感触となっています。ただし、そのため強くファイルを当てたりすると傷がつきやすい、ニッパーなどで切ってしまう等の注意点もあるようです。
これは「人の手と同じように扱う」を前提としたもののため、逆に強くファイルを当てないように、ニッパーで切ったりしないように、という意味が込められています。柔らかくできている分、ケアの際に重要なキューティクル周りのスキンアップなどができます。

 

施術しやすい安定感

手首に重さがあり、手のひらのふくらみがない分、アームレストにおくと安定する形になっています。

 

認定ネイルチップ

認定モデルハンドに対応するネイルチップです。親指のLサイズ、人差し指、中指、薬指のMサイズ、小指のSサイズの3種類があります。これら10本で1セットとなっています。ナチュラルネイルカラーです。
そして認定モデルハンドにつける際は必ず「グルー」を使います。これまでのミクスチャーであるアクリルやジェルでは付かない仕様となっています。(グルーのあとに両面テープでつける流れです)セットには両面テープもついています。

 

認定ルースキューティクルシール

認定モデルハンドに対応するルースキューティクルシールです。2級と3級で使用します。シート上では青色に見えますが、実際にチップに貼るとルースキューティクルシール部分がグレーに見えます。
親指のLサイズ、人差し指、中指、薬指のMサイズ、小指のSサイズの3種類があります。今回紹介されているルースキューティクルシールは「シール状」ですが、今後の試験によって形状が変わる可能性がある旨、補足がありました。

 

 

認定モデルハンドでの受験の注意点

注意点

当日に認定モデルハンドを選択ができない

申し込み時に人間のモデルでの受験か、認定モデルハンドでの受験かを選択します。当日にそのどちらかへ変更することはできませんので注意しましょう。

 

これまでのトレーニングハンドは使用できない

受験する際は必ずJNECが指定する『認定モデルハンド』を使用します。それ以外のトレーニングハンドは認められません。

チップであってもエメリーボードを使用すること

チップであっても2級、3級のラウンドはエメリーボードを使用します。必ず用意しましょう。ただし、チップのため「バリ」が出やすいのでスポンジファイルなどで取り除きましょう。

 

 

認定モデルハンドでのデメリット?!

ハンドモデルの悩み

 

試験が認定モデルハンドになることで、どのようなデメリットがあるのでしょうか?主なデメリットはお金がかかかりそうな点、難易度が上がり合格率が低くなる点が考えられます。デモステージを見て詳しく不安点や懸念点もあげていきます。

 

  1. 傷がつきやすいため、何度も購入する必要がある?!

  2. 認定ネイルチップと認定キューティクルシールの金額は?!

  3. ルースキューティクルシールを付けるのが大変?!

  4. ケアの採点が厳しくなる?!

 

傷がつきやすいため、何度も購入する必要がある?!

豚の貯金箱

エキスポのデモでも何回も言われていたことば「雑に扱うと傷が付く」という点は要注意です。人と同じように扱う練習にもなるし、そうであってほしいという意図があるようですが練習の段階ではファイルのあて方やニッパーの角度などまだまだ未熟な部分が多いものです。
つまり、認定モデルハンドに傷をつけてしまうことはほぼ必ずある、と言っても良いでしょう。人の手であれば、小さい傷であれば時間とともに皮膚の再生、回復はしますが認定モデルハンドではそうもいきません。
そのため、おそらく試験を迎えるまでにこの認定モデルハンドを何回か購入する必要があると予測できます。予想としては試験本番は新品か、よほど傷がついていない認定モデルハンドで試験に臨むことになると考えられます。(採点基準の発表がまだですが、おそらく傷がついているかどうか、が採点に影響すると考えられます)
認定モデルハンドは1セットで14,300円と高額なため、何回も購入する出費は心しておいた方が良いでしょう。

 

認定ネイルチップと認定キューティクルシールの金額は?!

練習するにあたり、消耗品となってくるのが認定ネイルチップと認定キューティクルシールです。これらがそれぞれいくらなのか、まだ発表がありませんが高額だと負担となります。

 

ルースキューティクルシールを付けるのが大変?!

ルースキューティクルシールをチップ、そしてハンドに装着するのに手間がかかります。粘着が落ちないようにすべてピンセットで扱います。
剥離シートになっているためピンセットを使ってしわが寄らないように、破かないように等注意が必要です。
サイズもL、M、Sと分かれており、それに対応するネイルチップも間違えないようにするなど注意が必要です。
デモでは「ゆっくり家でつけてきてください」とのことですが、練習をする際にも時間がとられそうです。

 

ケアの採点が厳しくなる?!

 

デモンストレーションでケアの様子を見ると、これまでよりも「難しくなる」という印象を受けます。
キューティクルシールはグレーの色がついているため、どのくらいケアが出来ているか一目瞭然です。特にニッパーのあてかた、切りかたがすぐにわかります。これまでニッパーで切るとギザギザになる、どこまできったら良いかわからなかった、という人は要注意です。
ここがうまく処理できていないと、この後に塗るポリッシュがでこぼこになる等影響が出てしまいます。これにより、採点の基準も上がると考えられます。そうなると合格率が下がる可能性もあります。

 

 

まとめ:とにかく練習あるのみ!の環境になった

ネイルスクール

 

認定モデルハンド導入により、だれもが同じ条件で試験を受けられるようになりました。とにかく練習あるのみ、という環境となりました。
これまでハンドモデル探しに苦労して試験をあきらめていた方などにも朗報です。ただし、認定ハンドモデルになることで新たな採点基準がでてくるため、難易度が上がる部分もあります。これから出てくる情報もチェックしながら試験にむけて練習していきましょう。

NAIL&YOUは検定受験ネイリストとハンドモデルをつなげるマッチングサイトですが、今後さらなる新サービスを展開予定です。どうぞお楽しみに!